精神機能評価学 ~当事者の声から学ぶ「その人を理解する」ということ~
| 固定リンク 投稿者: 作業療法学専攻ブログスタッフ
こんにちは、教員の石橋です。
今回は2年生前期科目の「精神機能評価学」の一コマをご紹介します。
2年生前期科目「精神障害評価学」では、精神障害のある方への理解を深めながら、作業療法士として必要な評価の視点を学んでいます📚
リハビリテーション専門職(理学療法・作業療法・言語聴覚の3職種)の中で、精神障害のある方の生活や社会参加を支援する専門職は作業療法士です。
作業療法士は、病気や症状だけでなく、その人らしい生活や役割、希望にも目を向けながら支援を行います。
精神障害は目に見える病気や障害ではないため、学習を始める前は「難しそう」「どのように関わればよいのだろう」と不安を感じる学生も少なくありません。
本専攻では、知識だけでなく、実際に地域で生活されている当事者の方のお話を伺う機会を大切にしています。
今年度も当事者団体の ポルケ の皆様にご協力いただきました。
当日は、病気や症状についてだけでなく、これまでの歩みや現在の生活、大切にしていること、そして今後の希望についてもお話しいただきました✨
学生たちは事前に考えた質問や、その場で感じた疑問をインタビュー形式で伺い、一つひとつ丁寧にお答えいただきました。
作業療法では、病気や障害を理解することはもちろん重要です。しかし、それだけでは十分ではありません。
その人が何を大切にし、何を思い、どのような生活を送りたいと考えているのか。その人らしい生活や希望を理解しながら支援を行うことが大切です。
実は私自身も学生時代、精神障害について十分に理解できていたとは言えません。
今から25年以上前、初めて精神科病院で実習を行った際のことです。授業では病気や症状について学んでいたものの、実際にどのように関わればよいのかイメージができず、「不用意に話しかけてはいけないのではないか」「そっと見守った方がよいのではないか」と考え、実習初日は患者様にほとんど話しかけることができませんでした。
すると当時の実習指導者から、「なぜ話をしないのか」と指摘を受けました。
振り返ると私は、その方を一人の人としてではなく、「精神科の患者様」「症状のある方」として見てしまっていたのだと思います。
この経験は今でも忘れることができません。
だからこそ学生たちには、病気や症状だけではなく、その人の生活や思い、希望に触れる機会を大切にしてほしいと考えています。
授業後の感想では、
・「この疾患だから」と決めつけずに一人一人に寄り添いながら関わる姿勢を大切にしたい
・病気だけでなく、その人自身を知ることが大切だと感じた
・症状だけでは見えない、その人らしさについて考えるきっかけになった
・その人の環境・価値観・生活背景などを考えながら、安心できる環境づくり、その人のペースを尊重していきたい
といった声が聞かれました😊
当日は、大きくうなずきながら真剣な表情でお話を聞く2年生の姿が印象的でした。
今回の学びを土台として、その後の精神医学や精神障害評価学の授業につなげながら、一人ひとりの生活や思いに寄り添える作業療法士を目指して学習を進めています。
ご協力いただきましたポルケの皆様、貴重なお話をありがとうございました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。









